東京から故郷に帰る時はお墓詣りに帰ると言って、故郷に帰ると毎日でもお墓詣りをすると思われる位、お墓詣りをすると、唱えて帰るが、さて帰ると故郷に居る間に二回もお墓に詣る事が、
いい方で三回もお詣りした事は何十回も帰ったが、数える位しかない。
先祖様は墓詣りにかこつけて帰って来ても、ろくにお詣りもせんで、よくもお墓詣に帰る帰るも、ないもんだとお墓詣りを、だしに使ってと、笑っていられるのではないかと思ふ。
それでも別の用件で帰っても、どんな事があっても必ず一度はお墓詣りはする。
あの小高い観音様の上のお墓にお詣りして瀬戸内海の海を眺める時、先祖を偲び乍ら大きく、深呼吸をすると都会での辛い事も苦しい思いも洗い流されて、ようし勇気百倍、一生懸命に働いて、又帰るぞと心で叫び乍ら山を降りる。
両親も知らず兄弟もない、私ですらこんな気持ちになるのだけれど、皆さんは如何でせうか。
故郷は遠きに有りて思ふものと誰か言って居たが、私はやはり故郷は、先祖の居られる所。
忘れてはならん。それだから心も洗われたようになり、先祖が見守ってくれて居ると思い、まず、お盆には帰るようにして居ます。旧友と会ひ、先輩の話を聞くのも楽しみです。
お盆には先祖が、元気でまた帰って来いを言っているようです。