
4月3日家室では昔から花見として多くの人が楽しんできた。この日に合わせ帰島した。
家室を含め大島全体が桜の満開であった。《さまざまなこと 思い出す桜かな》芭蕉はふるさとを訪れた時そう謳った。
まさに大島は桜がどこも満開であった。
8年前に母が亡くなった時に、住職から総回向に帰島するように誘われた。仕事の都合があり帰島が夜となった。五条の千本桜の下を通過する時、燦燦と降りしきる桜の花びらに感動を感じたことを思い起こす。今年は3月の寒さと、末の寒の戻りがあり桜も一気に咲いたのがいつもの開花の時間差が感じられなかった。
貧しい中でも家室では季節を楽しむ営みがあったと感じる。正月に始まり、旧正月の寒餅、薄き切、焼いておかきやあられにして食べた。ひな祭りの頃はそのあられと米を炒ったものを水飴でボール状にしておやつにしていた。彼岸のおはぎ、4月3日の花見には弁当を作り、裏の長瀬や一本松、白木山等で楽しんだ。5月には柏葉餅を作っていた。
帰途のスーパーでちらし寿司を購入し、一人の花見を楽しんだ。
4日には竹藪に行き、タケノコを探したがイノシシの痕跡があり見つけることはできなかった。定年になった15年前にチェーンソーを購入し竹藪を5年程度かかり整備したが6年前からイノシシが家室にも現われ、それ以降はまた荒れ放題になっている。しかし、新しい竹も見られることから時期が合えばタケノコも採れるのであろう。
帰宅後、家の周りの草刈りを行う。11月までは月に一回程度帰島して草刈りをしないと家の周りはどうしようもなくなる。元々が雑な私であるから母が見たら「どこを刈ったのか」と言われそうであるが、少しでも手を入れることが大切なのである。
風は少しあったが、この時期らしい海の風景を見せてくれた。昼過ぎからはいつものウイスキーを飲み家室の海を楽しむ。《春の海 ひねもすのたりのたりかな》いい気分である。
余談ですが、5月10日(土)11時からグランビア広島で「広島かむろ会」を開催します。楽しみましょう!
*広島かむろ会の開催日は都合により延期になりました。後日、通知します。