okikamuro island fan club, 沖家室島ファンクラブ|Kamuro party かむろ会

西村季芳

西村孝芳 

宇部かむろ会会長
沖家室島郷土歴史家


エッセー

沖家室島

西村季芳  2021年02月16日投稿

 


 島の崖っぷち下は段々畠、その下は海に面して人家密集、狭い道路 人通りが絶えない。


 畠も海辺も人であふれていた 子供たちの叫び声が聞こえてくる 


 大正昭和初期、かむろ千軒、かむろ町の呼び名は遠く


 地方都市まで及んで誰知らぬ者はない


 


 出舟、入舟波止場は漁舩で満杯。


 漁場センガイ沖の夜釣りの海


 釣り船の終結さながら銀座の夜


 モーター舟に移行する前は小舟を数珠繋ぎで大型船で漁場へ・・・・。


 早朝の帰りは真鍮ラッパによって合図された。


 帰島した舟々海辺での カーバイトガスの燃えかすの処理で付近の海は白く濁る。


 


 島、は山であり海である。


 


 すさき、すばな から本浦 魔山までの山頂はガンゼキで掃き清められている。


 松葉一本もない。 


 焚火燃料・・・この常態は戦後まで続いた。 


 


 島の情報伝達は口から口へ速い


 「生まれた」「死んだ」はもとよりすべて詳細(くわしい)である。 


 敵か味方か 「イエス」か「ノー」か? 


 西欧、アメリカ人にも通じやすい、


 「ああ今日も死んだか」洲崎から本浦泊清寺境内まで


 葬列は続く鐘を打ち鳴らしてから・・・


 火葬場から今日も人体の


 焼く臭いが・・・・。


 風に乗ってたなびいてくる!!


 


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