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藤原吉弘

藤原吉弘

東和町町人会会長


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エッセー

俄かウイスキー党

藤原吉弘                                             投稿日2014/10/30


バラ

  わが家の食器戸棚には、外国産のウイスキーが20数本眠っている。ほかに、フランス製のブランデーも何本か混じっている。いずれも、何十年も前に海外旅行のとき買ってきたものだ。3本までは免税と聞き、買わなきゃ損とばかり、その都度洋モク2カートンとともに買い求めてきたものだ。 その当時、高級なスコッチウイスキーやブランデーを嗜むのは庶民のあこがれでもあった。
 しかし、買ってはきたがとてももったいなくて封など切れたものではない。貴重なコレクションとして、ただ眺めているだけだった。家内からは、邪魔になり、そのあたりにカビも生えてくるのでなんとか始末してほしいといわれ続けていた。たしかに大きなスペースを取り、ビンに貼られているラベルもだんだん古ぼけてきている。中身も少しではあるが蒸発してきているようだ。
 そんなある日、毎日愛飲しているプリン体カットの発泡酒がモデルチェンジされた。各メーカー一斉だった。しかし、期待に反して味はがくんと落ちた。従来品はプリン体を99パーセントカットしたものだが、新製品は糖質も含め100パーセントカットされている。その辺に、まずくなった秘密もありそうだ。なんだか、夕方の楽しみが一つ減ったような気がしてならない。
 この際だから秘蔵のウイスキーの封を切ってみるか!年齢的にも先が見えてきて、これ以上保存しておいても本当に宝の持ち腐れになってしまう。子供たちの迷惑になるだけかもしれない。かくして、晩酌はプリン体カットの発泡酒から高級ウイスキーへと切り替わった。ここで気づいたのは、ウイスキーをビンのまま保存しておいても、味はそれほど進化しないということである。
 それから3週間あまりが過ぎた。私たちグラウンド・ゴルフ仲間は、一泊で富士山の裾野へと出かけた。あいにく、台風にたたられた。1日目は雨の中でなんとか頑張ったが、2日続けての雨中のプレーは高齢者には酷に過ぎる。そこで急きょ予定を変更して、キリンのウイスキー工場を見学することになった。
 御殿場から山中湖に抜ける国道138号線沿いにその工場はある。もと、キリンシーグラムのブランドで作られていた工場である。製麦、仕込み、発酵、蒸留、貯蔵・熟成、ブレンド、後蒸そして瓶詰めと続く。ウイスキーを愛飲し始めたので、同行者の誰よりも熱心にそれらの工程を見て回った。
 あれから1ヵ月、NHKの朝ドラは10月の声を聞くとともに「マッサン」に変った。なんと国産ウイスキー誕生の物語である。こうなったら、ウイスキーにのめり込むことはあっても見放すわけにはいかない。ウイスキーのことを少しでも知り、ウイスキーの味が分かるようにならなければならない。
 そしてあれから2カ月足らず、食器戸棚には少しずつ隙間ができてきた。私のウイスキーに対する味覚も、少しばかり進歩してきた・・ような気がする。
(2014年10月30日 藤原吉弘)

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